宮崎吾朗監督のスタジオジブリ作品【コクリコ坂から】は、2011年7月に公開され興行収入約44億円のヒット作となりましたね。
ジブリ映画の中では歴史も浅く、意味不明で結局どういうことなのかわからないといった声もあり賛否両論。
そこで、なぜ【コクリコ坂から】が意味不明でわからないといわれるのか調査し、結局どういうことなのか内容をわかりやすく解説します!
わかりにくい部分やどういう流れなのかついていけないシーンなど、内容がわかりやすくなれば2度目や3度目に見るときは楽しめるはず。
【コクリコ坂から】をより面白く楽しむために、意味不明といわれる部分について詳しく解説していきます。
Contents
【コクリコ坂から】意味不明でわからない!
ジブリ美術館の入場券が今回も
コクリコ坂からでワロタ(3回連続)
ちなみに右のカルチェラタンのシーンだからなかなか良い👍 pic.twitter.com/bt1rdK80ug— KOBA®︎ (@redfalcon413) June 22, 2023
【コクリコ坂から】のわかりにくい部分は、主に次のふたつではないでしょうか。
- 海と俊は結局異母兄妹なの?
- カルチェラタンって結局何なの?
主人公の松崎海と風間俊は、偶然にも異母兄妹だったのか、結局そうじゃないのかがわかりにくい部分があるようです。
また、そもそもカルチェラタンは実在しているのか、主に男子生徒が使っている部室棟になぜ女子生徒が来てお掃除を手伝うことになったのか展開がよくわからないという声も。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう!
親子関係が意味不明で混乱する!
コクリコ坂のこの写真を撮るシーン見てて母が3人並んで写真を撮ると真ん中の人が早死する迷信あるもんねとサラッと言ってて寒気がした pic.twitter.com/13Kb8CwoIx
— 🐱ヒ🐰 (@BIKI261) August 21, 2020
まず、松崎海と風間俊に血縁関係はありません。
俊が海の家で「澤村雄一郎」「立花洋」「小野寺善雄」と書かれた3人の写真を見たときに異母兄妹疑惑が浮上するのですが、結局のところ2人は兄妹ではありませんでした。
ただ、海の母親や俊の養父の発言で結局のところどうなのかわかりにくくなってしまっている部分があるので、さらに深堀りしていきたいと思います!
海の母親はなぜお父さんに似ているか聞いたの?
帰国した母親に、海は俊の存在を打ち明けることに。
もし本当に俊が父の子だとしたらどうするか聞かれた母親は、会いたい、この写真に似ているかと尋ねるのです。
しっかり者で優しい性格の海なのでお母さんがショックを受けることを心配したと思いますが、もし実子だったとしても似ているなら会いたいという父への深い愛を感じたのでしょうね。
または、「この写真に似ているか」を尋ねたので、立花洋に似ているかを聞いたのではないかという説も。
いずれにせよ、この斜め上をいく回答が見る側にとって疑問を残す形になったようです。
俊の父親のあいつに似てきたという発言
本当の父親は澤村雄一郎だと俊に再度伝えた後の発言なので、澤村雄一郎に似てきたという意味で捉えていいでしょう。
養父である風間明雄は、俊の生みの親が立花洋だと知っていたのか、知らなかったのか最後まで確信を持てるような描写はありませんでした。
生みの親のことを隠す必要がないので元々知っていた説が濃厚ですが、もし知らなかったとしたら海の母親と喫茶店で会ったときに知ったのかもしれません。
いずれにせよこのシーンもあまり補足がないので、わかりにくさに繋がってしまったのでしょうね。
澤村雄一郎と風間俊が同じ声優
どちらも岡田准一さんが声優をしているので、やっぱり親子なのかな?と疑ってしまいますよね。
結局、物語のハッピーエンドとして異母兄妹ではないことを多くの人が納得したがっていると思うのですが、ちょっとの疑問を散りばめることで解釈の余白を残しているのかもしれません。
カルチェラタンのことがわからない
『コクリコ坂から』では、カルチェラタンは男の巣窟、コクリコ荘は女の園として描いています。 pic.twitter.com/S01dWPsS5c
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) May 7, 2023
文化部の部室棟として使われている建物で、通称カルチェラタンは残念ながら実在していません。
カルチェラタンの語源となったのはカルチェ・ラタンというフランスのパリにある地域の名前であり、学生の街として有名なのだとか。
カルチェラタンの取り壊しに反対すべく、防火水槽に飛び込んだり、新聞を作ったり、決起集会をしたり、今の若い世代には「なんでこんなことしてるんだろう?」と思うかもしれませんね。
この時代は学生運動が盛んで、若者が行動して変化を求めるということが当たり前に行われる時代だったのです。
また、海がカルチェラタンのお掃除を提案してから女子生徒がカルチェラタンを訪れるまでちょっと展開が急でしたよね。
恐らく、水沼会長のテストのヤマ張りが当たると評判だったので、女子生徒たちにその情報を交換条件に出して海が交渉したのではと思われます。
また、学生の傍ら下宿屋の切り盛りをしているしっかり者の海の人望も一役買ったのでしょう。
【コクリコ坂から】結局どういうことか内容をわかりやすく解説
『コクリコ坂』のカルチェラタン
まだ観たことがないという意味でも、気になっている🤔💭 pic.twitter.com/aXzrktDzlh
— いずみ📽🎞🎬🤜ドスティ🤛🥤🌭🍿 (@BabyDriver_EW) October 15, 2022
さて、海と俊にまつわる親子関係、カルチェラタンについてを解説しましたが、物語のバックグラウンドで2人を繋げていた旗信号の意味を知りたいですよね?
小さい頃から父が海で迷子にならないように、帰ってくるようにと願いを込めて旗を上げていた海。
実はその旗を見て返事をしていたのが俊だったのです。
旗信号の意味についてご紹介するとともに、2人の恋模様についても解説!
旗信号の意味をわかりやすく解説
【コクリコ坂から11周年】
血が繋がっていても、たとえ兄弟でも pic.twitter.com/vXl0bIwwf5— くさかんむり (@Gbl0715_) July 16, 2022
海が上げていた旗は国際信号旗といって、アルファベット旗、数字旗、代表旗、回答旗の計40枚で構成され、世界共通で使われているもの。
小さい頃の海は父親が海で迷子にならないよう、「U・W(航行の安全を祈る)」という旗信号を送っていました。
父親が朝鮮戦争で亡くなった後も、コクリコ荘に引き取られてからもずっとその旗を上げていたのはとても切ないですよね。
そして、海の旗信号に返事を送っていたタグボートに乗っていたのが俊。
「U・W」旗の上に三角のペナントが上げられており、これは回答旗と呼ばれるもので意味は「了解、ありがとう」といったニュアンスでしょう。
通常、回答旗はそれだけで使用されるものなのでその下に「U・W」の旗を上げる使い方はしないのだとか。
毎朝「U・W」の旗を上げていることを不思議に思った俊が返礼をしてみたということだったんですね。
2人の最後って結局どういうこと?
『コクリコ坂から』の昭和の街並み好き pic.twitter.com/MB6Rfj66h5
— shifu✿ (@ghibli__510) February 13, 2022
学内新聞に「旗を上げる少女」という詩を書いたのは俊だったとお話の最後でわかりますね。
防火水槽から飛び込む前も海の視線を意識していたり、俊は以前から海のことが気になっていたのかもしれません。
海が夕方の日課で旗を下げているときには、旗と飛び降りる俊の姿が重なったシーンがありますが、海もまさに恋に落ちている様子。
そんな2人がお互いの気持ちを確かめ合ったのは、異母兄妹ではないことがわかる前でした。
例え血が繋がっていたとしても好きだという海のまっすぐな気持ちが俊にも響いたということなので、きっとこの先は自然と恋人のような関係になっていくのでしょう。
ラストでお互いに顔を見合わせながら夕空を眺めるシーンはとても爽やかで、未来を感じる明るいシーンでした♪
まとめ
仕事で疲れた時には、シンプルで考えない、穏やかな作品を観たくなる。
爽やかなジブリらしい青春ラブストーリーの「コクリコ坂から」🤗
昭和の横浜の街並みやカルチェラタンのレトロな雰囲気の建物が、ノスタルジーを感じさせるね。音楽も映像も秀逸。
やっぱ海はいいよなぁ。😆#コクリコ坂から pic.twitter.com/ljfELbpRdE
— ナオ (@S6RAnao) April 27, 2020
【コクリコ坂から】が意味不明でわからないといわれる部分は、海と俊の異母兄妹疑惑の真偽と、カルチェラタンにまつわる疑問だと予想して解説しました!
海と俊は異母兄妹ではないのですが、その前後での海の母親・俊の父親の発言の意味がわかりにくく、意味不明でわからないと感じてしまう人が多かったのかもしれません。
また、カルチェラタンはフランスのある地区が語源となっており、大掃除がうまくいったのは海の交渉と人望によるものでした。
海が上げていた旗の意味や、俊の返礼の旗、「旗を上げる少女」という詩、色んな要素が詰め込まれており、結局どういうことなのかついていけず賛否両論なのかもしれません。
内容をわかりやすく解説しましたので、次に見るときは結局どういうことなの?という疑問も解消されるのではないでしょうか♪
わかりやすく作られた映画も好きですが、内容がすんなり入ってこず後で調べてみるとこんな意味があったのか!とわかる映画は、2度目3度目がより面白いのかもしれません。(笑)