崖の上のポニョ

崖の上のポニョは何を伝えたい?宮崎駿からのメッセージや魅力も解説

崖の上のポニョ 何を伝えたい
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ポーニョポーニョポニョ♪の歌でおなじみ、子どもを中心に根強い人気の宮崎駿監督作品『崖の上のポニョ』。

明るいイメージで楽しくて、とても魅力的な作品ですが、強いメッセージ性は打ち出されていないため、何を伝えたい作品なのかイマイチよくわからないという方も多いようです。

ぴよ吉
ぴよ吉
ポニョってなにか伝えたいメッセージがあるの?!

そこで、今回は宮崎駿監督が『崖の上のポニョ』を通じて何を伝えたいと思っていたのか、そのメッセージを深堀りしてみたいと思います。

この映画のキャッチコピーは「生まれてきてよかった」。

ジブリ作品に共通する、”生”という言葉が含まれていますね。

ぴよ吉
ぴよ吉
“生”って文字は確かによく使われてるかも!

この言葉は、ポニョが何を伝えたい作品なのかを読み解く上で大事なキーワードになってくるみたいですよ。

それではポニョに隠されたメッセージやその魅力について、さっそく考えてみましょう!

 

【崖の上のポニョ】何を伝えたい?

この作品が伝えたいことは、自然と人間の共存です。

二人のかわいらしさに気を取られていると、ただ物語が展開してハッピーエンド!という風に見えて、物足りなさを感じる方もいるかもしれません。

ぴよ吉
ぴよ吉
子供向け作品じゃないの~?

しかしそこはさすがのスタジオジブリ。

よくよく見てみると、メッセージがちゃんとあります。

それがどのような場面に出てくるのか、一緒に見ていきましょう!

 

人間と自然との共存

ポニョに出てくる、自然の美しさと人間が海を汚しているという事実。

これら相反するものを描くことで、人間がこれからどう振舞えば自然と共存できるのか、問いかけてくるような作品となっています。

この作品の一番初めの映像は、様々な海の生き物が描かれた、美しい海の中。

ぴよ吉
ぴよ吉
あのシーン、キレイだよね~

クラゲやプランクトンがプカプカ気持ちよさそうに泳いでいる姿が気持ちよさそうで、私も大好きな場面です。

冒頭から登場するポニョの父親”フジモト”は、自身も元人間でありながら、自然を壊すばかりの人間を忌み嫌い、ポニョから遠ざけようとしていました。

ぴよ吉
ぴよ吉
確かに人間は、自然を壊してる…

海に捨てられたゴミの中をポニョが泳ぐシーンもあり、宗介と出会ったときにポニョが挟まっていた瓶はその中のひとつで、このようなシーンを通じて海洋汚染が表現されています。

ポニョがゴミの中を逃げまどう姿が痛々しくて、人間のエゴで海の生き物にこんな思いをさせてしまっているという事が、リアルに伝わってきますよね。

それでもポニョは人間である宗介を好きになってくれて、そんなところからも自然と人間が共存できる可能性や、作品のメッセージを感じることが出来ます。

 

本当は人魚姫を作りたかった?

登場シーンのポニョは魚ですが、最後は人間になるという点が人魚姫を彷彿とさせませんか?

しかしそれは、意図したものではないのだそう。

ただ、9歳の頃初めて出会った本が『人魚姫』で、その内容に納得がいかなかった事がルーツになっている可能性もあると、監督本人が発言しています。

人魚姫がルーツになっているかもしれないけれど、意図していない・・

ぴよ吉
ぴよ吉
どういうこと~?

矛盾しているように聞こえますが、何かを作る上で過去に出会った作品が影響を与えることは大いにありますし、それが意図したものでないことも珍しくないことですよね。

 

【崖の上のポニョ】宮崎駿からのメッセージや魅力も解説!

宮崎駿監督からのメッセージは、この時代に立ち向かおう!というものです。

そしてこの作品の魅力は、子供が見せてくれる純粋さ!

宮崎駿監督作品は、公開されるとともに監督の発言や制作意図にも大きく注目されます。

それは、監督自身が強い信念をもって作品作りをしていて、そこに惹かれる人も多いという事の現れではないでしょうか。

ぴよ吉
ぴよ吉
うんうん、確かに監督の考えは気になる~

この作品のように、監督の意図が一見わかりにくい映画だと、なおさら注目が集まります。

ポニョを通して監督が伝えたかったメッセージと、この作品ならではの魅力について考えてみましょう。

 

宮崎駿のメッセージとは?

宮崎駿監督がポニョの企画書に書いた言葉の中に、このようなものがあります。

“少年と少女、愛と責任、海と生命、これ等初源に属するものをためらわずに描いて、神経症と不安の時代に立ち向かおうというものである。”

ぴよ吉
ぴよ吉
ちょっと難しいけど…どういうこと?

これは、この世界の本質を描くことで、この時代に立ち向かう力を込めるという意味だと私は解釈しました。

そう考えるとこの作品は、監督を通してためらわずに描かれた本質が、先の見えない時代にまだ残っているこの世界の美しさを思い出させてくれますよね。

そしてその美しさに触れることで、現代を生き抜く力を与えてくれるような作品になっていると感じます。

ぴよ吉
ぴよ吉
うんうん、そうだよね~

この時代に絶望するのではなく、肯定するようなメッセージを感じながら観てみると、また違った感覚を得られるかもしれませんね。

 

子供の純粋さが表れている!

この作品の魅力は、何と言ってもポニョと宗介のまっすぐな気持ちではないでしょうか?

宗介がポニョと出会ってうれしい気持ち。

いなくなって悲しい、寂しい気持ち、リサと別れて不安な気持ち。

ポニョが宗介を大好きな気持ち、フジモトを嫌いな気持ちなどが、イキイキと描かれています。

ぴよ吉
ぴよ吉
こども!!って感じがいいんだよね~

それらを隠すことなくストレートに表現する二人の姿は、大人にはない純粋さが際立っていて、作品全体にキラキラしたエッセンスを散りばめてくれていますよね。

「ポニョ、宗介、好きー!」というまっすぐな言葉や、「上々!上々!」など聞いた言葉をすぐに使ってみる姿からも、子供ならではの純粋さが伺えます。

大人が忘れてしまった子供の純粋さには、観ている人を元気づけてくれるパワーがあるのかもしれません。

 

まとめ

今回は、あまり深くは語られず、一見子供向けに見える『崖の上のポニョ』が何を伝えたい作品だったのかを調べてみました。

私自身もあまりよく考えずに楽しんでいたので、宮崎駿監督が作品を通じて何を伝えたいと思っていたのかを知ることができて、ポニョの魅力を再発見することができたと思います。

ぴよ吉
ぴよ吉
ただ楽しむのもいいけど、深く知るのもいいもんだね~

海を汚すばかりの人間たちでしたが、今は環境問題に真剣に向き合っている人も増えていると思います。

そういう意味では、宮崎駿監督のメッセージが浸透してきているのかもしれませんよね!

ぴよ吉
ぴよ吉
確かに…!!!

一見子供向け作品でも色々な見方ができることがわかったので、何でも自分なりにメッセージを掴もうとすると、また違った魅力を再発見出来るかもしれません。

あなたなりの視点で、『崖の上のポニョ』を楽しんでくださいね!