君たちはどう生きるか

君たちはどう生きるかの違いは?原作小説とジブリ映画の関係を徹底比較!

君たちはどう生きるか 違い
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
Pocket

【君たちはどう生きるか】の原作小説とジブリ映画の違いや関係が気になりますよね。

この記事では、

  1. 【君たちはどう生きるか】原作小説とジブリ映画の違い
  2. 原作小説とジブリ映画を比較してわかること

について解説しています。

ぴよ吉
ぴよ吉
吉野源三郎の小説とジブリ映画は結構違うから、一緒にみていこう!

 

【君たちはどう生きるか】原作小説とジブリ映画の違いは何?

結論からいうと、ジブリ映画【君たちはどう生きるか】はオリジナル作品です。

吉野源三郎の小説【君たちはどう生きるか】は異なるストーリーで、作品のエッセンスを参考にしたもの。

ぴよ吉
ぴよ吉
だから、原作というより原案だね。

そのため映画の原作として小説を読むと「あれ?全く違うな」と思うはず。

そこで、小説【君たちはどう生きるか】についてご紹介するとともに、映画ではどの部分を参考にしたのか解説していきますね。

 

宮崎駿がタイトルだけ借用したオリジナル作品!

小説【君たちはどう生きるか】は、1937年に発表され80年以上の年月を経て大ヒットとなった作品。

この小説に感銘を受けた宮崎駿が同書のタイトルだけを借用し、オリジナル作品として映画にしました。

ぴよ吉
ぴよ吉
宮崎駿監督がタイトルを借りるほど素晴らしい小説ということだね!

小説のストーリーは、中学生である主人公のコペルがいじめや貧困、世の中の仕組みを体験しながら成長していく物語。

コペルが見ている世界を通して読者が「生きるとは何か」を考える作品です。

実際に私も読みましたが、児童文学のためわかりやすい簡単な言葉でつづられていてすらすらと読み進めることができました!

80年以上前に書かれたものにも関わらず、いじめや貧困など今まさに起こっている問題に置き換えて考えられる内容になっていましたよ。

ぴよ吉
ぴよ吉
まさに名作だね。

ストーリーは映画と違うものの、宮崎駿監督のメッセージや伝えたいことはこの作品から影響を受けたのではないでしょうか。

 

映画と小説の違いは?

映画と小説は全く違う内容の物語となっているため、共通点をまとめてみました!

  • タイトルが同じ
  • 10代の少年が主人公
  • 戦時中を舞台にしている
ぴよ吉
ぴよ吉
こうして見るとまったく別物の作品ってことがわかるね。

ちなみに映画では、亡くなった母親が大きくなった真人に向けて贈った本として登場します。

個人的には、このシーンの真人のように「良い本との出会い」が自分を変えるという宮崎駿自身の体験だったのではないかと感じました!

ぴよ吉
ぴよ吉
宮崎駿監督の体験と重ね合わせたシーンが他にもあるよ。

また、コペルが友達との約束を破って裏切ってしまうというシーンに注目してみましょう。

宮崎駿が子どものとき、空襲から逃げる途中で助けを求める声に向き合わなかった罪悪感を強烈に記憶しているのだそう。

友達を裏切った罪悪感で学校に行けなかったコペルと自分を重ね合わせ、真人は罪悪感のもととなる「悪意」ある人間像となったのではないでしょうか。

ぴよ吉
ぴよ吉
良心と悪意、どちらも持っているのが人間だものね。

 

【君たちはどう生きるか】原作小説とジブリ映画の関係を徹底比較!

吉野源三郎の小説【君たちはどう生きるか】の他にも、映画の原作となったといわれている小説があります。

それがアイルランドの作家ジョン・コナリー作【失われたものたちの本】。

ぴよ吉
ぴよ吉
え!知らなかった!

【失われたものたちの本】は映画とあらすじが似ていて、映画の理解を深めるために読むと新しい発見があるんだとか。

この小説と映画の共通点や違いについて、徹底比較していきます!

 

原作小説はもうひとつあった!

【失われたものたちの本】とジブリ映画【君たちはどう生きるか】のあらすじが似ているため、原作なのではないかといわれているんです。

あらすじ

舞台は第二次世界大戦中のイギリス。

12歳の少年デイヴィッドは母親を亡くし、父親や継母、生まれた弟との関係に思い悩んでいた。

そしてある日、亡くなった母親の声に導かれて異世界へと迷い込んでしまう…。

「失われたものたちの本」を探す旅の中で、少年が困難を乗り越えて成長する物語。

ぴよ吉
ぴよ吉
日本とイギリスで場所は違うけど、似てるね!

戦時中という舞台設定だけでなく、新しい家族との関係に悩み、異世界へ足を踏み入れるところも似ています。

実は【失われたものたちの本】日本語版書籍の推薦文は宮崎駿が書いたもの。

【君たちはどう生きるか】と同じく宮崎駿が大切にしている本のひとつだということがわかりますね。

ぴよ吉
ぴよ吉
宮崎駿は、プロデューサーの鈴木さんにもこの本をすすめたそうだよ。

ただし、この小説は映画のクレジットに載っているわけではありません。

また、ジブリ映画【君たちはどう生きるか】はオリジナル作品のため、原作小説というより原案という位置づけなのではないでしょうか。

 

「失われたものたちの本」と映画を比較

あらすじだけでなく、設定や登場人物にも共通点がありますのでご紹介します!

小説と映画の共通点

  • 再婚した父親と継母の間に弟が生まれる
  • 継母の家に疎開
  • 疎開先の家で行方不明になった叔父の存在
  • 主人公を異界へ誘う者の存在
  • 異界は叔父が維持している世界で、主人公を後継者として選ぶ
ぴよ吉
ぴよ吉
おじさんというキーパーソンがどちらも登場しているよ。

異世界では白雪姫や赤ずきんちゃんなど童話のキャラクターが登場しますが、メルヘンなイメージとは裏腹に残酷な表現も…。

映画では直接的な残酷表現はありませんが、包丁を研いで真人を食べようとするインコや群れるペリカンや魚たちにはうっすら恐ろしさを感じますよね。

かわいらしいけど怖い、メルヘンだけど残酷…そんな雰囲気も似通っているのではないでしょうか。

小説と映画の違い

映画 小説
舞台 日本 イギリス
父の仕事 工場 暗号解読
異世界へ行くきっかけ アオサギに誘い込まれる 爆撃から逃げるため木のうろに入る
異世界で主人公を狙う存在 インコ 人狼
旅の目的 継母である夏子を取り戻すため 元の世界へ戻るため王の城にある「失われたものたちの本」を探す
ぴよ吉
ぴよ吉
旅の目的はぜんぜん違うんだね!

2つを比較してみるとオリジナル作品のため違う部分はもちろんありますが、どちらも「異世界での出来事を通して現実世界を生きる力をつける」少年の姿を描いています。

吉野源三郎作【君たちはどう生きるか】のコペルは、現実世界のリアルな問題にぶち当たりながら世界の仕組みを理解しようと自分の頭を働かせていましたね。

困難にぶつかったとき、時代や周りに流されず「自分で考えて行動する」ことの大切さがどの作品にも込められていると感じました!

 

まとめ

【君たちはどう生きるか】映画と原作小説の違いについて解説し、関係を比較しつつご紹介しました!

  1. 【君たちはどう生きるか】原作小説とジブリ映画の違い
    →ジブリ映画はオリジナル作品!
    吉野源三郎の小説とあまり似ていないが、「生きるとは何か」を考えさせられる作品。
  2. 原作小説とジブリ映画を比較してわかること
    →吉野源三郎の小説のほかに、【失われたものたちの本】の要素を参考にしてジブリ映画【君たちはどう生きるか】が作られた。

タイトルが同じなので吉野源三郎の小説が原作なのかと思いきや、ジョン・コナリーの【失われたものたちの本】のほうが似通っているのは意外でした!

ぴよ吉
ぴよ吉
いろんな作品や体験から影響を受けて映画が作られたんだね!